マドモアゼルジジの感光生活

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ビストロのコーヒーカップ

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これは1830~40年代フランスのビストロで使われていたという「ブリュロ」。
刻印はクレイユ・エ・モントロー。大きさは8cm(持ち手までは11cm)x8cmほど。
熱いコーヒーを飲んだあと、温まったカップの裏の凹みに
ディジェスティフ用のお酒を入れて、楽しんだそうな。
この時代のフランスは
革命が起きると反動で王政復古し、
その反動でまたもや7月革命が起きるような不安定な時期。
ビストロではどんな話題に花が咲いていたものか、
180年ほど前の、愚直なまでに白く、不必要なまでに厚みがあって重い、
コーヒーにも食後酒にも、という一石二鳥のコーヒーカップ。
過去の喧噪もいっしょに流しこむ。

by mllegigi | 2010-07-27 09:15 | 古いもの

夏野菜ひもとうがらしの甘辛炒め

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ひもとうがらしは、緑が濃く、甘くて、やわらかい。
大和(奈良)の伝統野菜のひとつ。
伏見甘長とうがらしの仲間ですが、
ほかのとうがらしで、ひもとうがらしの代用はできません。全然違います。
夏は田楽とこれがあればいいというくらい好きです。
上下を端折って、処理し、よく洗い、
フライパンに油をひいて、おへらで押さえつけるように少し焦げ目をつけながら、
やわらかくなるまで炒めます(新鮮なのものはすぐやわらかくなる)。
お酒、みりん、砂糖、しょうゆで甘辛く味をつけます。
味がなじんだところで器に盛る。
熱いごはんにも、冷たいおにぎりにもよく合います。
おそうめんのつけあわせにも。
卵焼きとつくだ煮、ひもとうがらしの炒めたのは相性抜群です。

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by mllegigi | 2010-07-10 16:09 | ごはん

意地っぱりのおばかさん

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これは残念ながら私の本ではありません。
ずいぶんまえのことですが
車で10分ほどのところに、子どもの本のお店ができました。
まるでメグ・ライアンの『ユー・ガット・メール』に出てくるような、
志しの高い「街角の」本屋さんでした。
子どもがグリーン・ノウ・シリーズに夢中になっていたある日、私は
作者であるボストン夫人の自伝が読みたくなりました。
店主にたずねますと、絶版になっているということでしたが、
彼はごそごそカウンターの下から、この本を出してきて、
「僕の本ですが、どうぞ」と。
躊躇していましたら、「差し上げます」と。
「いえいえ、そんなことは・・・」とかなんとか、そういうやり取りがあったはずなのに
結局返しませんでした。
お菓子を持ってお礼に行こうと思っているうちに、
お店はなくなってしまったのです。
そこは半地下になっていて、入り口にたくさんの鉢植えがおかれていました。
窓枠の落ち着いた茶の色。透明なガラス。ほんの少し差し込む光。
良質な児童書のほかに長田弘の詩集やお料理の本も片隅におかれていたことを
ありありと思い出します。

ルーシー・ボストンの自伝は、60歳になってから本を書き始めた彼女が
自身の子ども時代、青春時代をつづったもの。
ヴィクトリア朝末期の偽善的な因習に反発し、
たくましく自由を求めた「意地っぱりなおばかさん」の姿に圧倒されます。
まえがきには
「八十五歳のこの年でかえりみると、
 あとかたもなく消え去ってしまった記憶もあるが、
 なんの脈絡もなく、そこここに、魔法の幻灯に映し出されたように鮮明に
 子ども時代の私の絵姿がうかびあがってくる。」
とあります。
*『意地っぱりのおばかさん』ルーシー・ボストン自伝 福音館日曜日文庫

by mllegigi | 2010-07-09 12:46 |

薔薇の雨

郵便局の横にある小さなお花屋さん。
お店には愉快なおじさんがひとり。
いちばん安いのを指差して、
オレンジ色の花束をかかえて帰る。
薔薇の雨が降る夢を見た。
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by mllegigi | 2010-07-01 16:38 | 花たち