マドモアゼルジジの感光生活

タグ:映画 ( 19 ) タグの人気記事

『パディントン』と小さなパーティ

『パディントン』★★★に間に合いました。ヘリテージ映画の気配がちょっと。『テッド』★★はぬいぐるみでしたが、これは本物の熊という設定。クルエラみたいな役回りで、『黄金の羅針盤』★★★でも好演のニコール・キッドマンが出演しています。ファンタジックで伝統的ないい映画だと思いました。お父さんといっしょに来ていた女の子が見終わって、「おもしろかったねえ」と心から。ホント、同感です。
a0140789_00074799.jpg
そのあと、家でかんたんにお祝い。和洋折衷。ステーキがメインのときは用意するのに時間がかからない。家でお魚をさばかないなら、お刺身も並べるだけのファストフード。コーンスープ(缶詰の裏ごしたのを利用)、クレソン、じゃがいもの粉ふき、牛ヒレ肉、お肉のあと炒めた玉ねぎ、ゆで卵とトマトとベビーリーフのサラダ、バジルドレッシング、甘えびのお刺身、ご飯、香の物(きゅうりのぬか漬け、べったら漬け)、湯葉の赤出しのお味噌汁、昨日の残りのいちごカスタードパイ(1日経つとしっとりおいしい)とうすく入れたコーヒー、コスタリカ。
a0140789_23152790.jpg
a0140789_23233560.jpg
a0140789_17104814.jpg
a0140789_17110469.jpg
a0140789_17105641.jpg
a0140789_17111491.jpg
a0140789_17313570.jpg


by mllegigi | 2016-02-29 14:58 | ごはん

『愛、アムール』

a0140789_11485121.jpg
ミヒャエル・ハネケ監督・脚本(2012)。見逃していたのをようやく。瀟洒なパリのアパルトマンに暮らす年老いた音楽家のカップル。映画はほとんどアパルトマンの中だけで進行する。衝撃的な始まりは衝撃的なラストシーンでもあるという仕掛け。既視感があったのは、フォークナーの『エミリーに薔薇を』のラストとちょっとだけ似ていたから。たしか、それを読んだときも悲鳴を上げたのだった。歩けなくなった妻を夫が抱えて少しずつ少しずつ移動するとき、ふたりはダンスをしているかのように見える。その老老介護のぎこちないダンスは、彼らがこれまで歩んできた人生を見通して、思いがけないエロチシズムを醸し出す。★★★★★


by mllegigi | 2016-02-26 12:25 | 映画

『キャロル』観賞

完璧すぎる。1ミリの破綻もない感じが、むしろ小さなマイナス点になってしまうくらい。純然たるラブ・ストーリー。この小説や映画がすばらしいのは、同性愛の特異性を消し去り、普遍的な愛へと収斂する力を持っていることだ。昨年クリスマスに原作を読んだとき、パトリシア・ハイスミスには泣かされたが、トッド・ヘインズ監督の映画は、女優たちの演技を抑え、幾分クールに作られていたように思う。1950年代のファッションも、音楽も、16ミリフィルムで撮影されたラフな映像も、色彩も、酔うほどに堪能。ケイト・ブランシェットが身に纏うスカーフや口紅、マニキュアのオレンジ色は彼女の内面を象徴して、あざやか。★★★★☆(4.5)
a0140789_21054999.jpg
おまけでもらったポストカード↑


by mllegigi | 2016-02-24 07:55 | 映画

Happy Valentine's Day

a0140789_16165858.jpg
I like baseball, movies, good clothes, fast cars, whiskey, and you... what else you need to know?

マリオン・コーティヤールがジョニー・デップの彼女の役。2人はほぼ初対面。ジョニデが「俺の女になれ」みたいなことを言い、「あなたのこと知らないし。」と彼女は答え、色々もめていると、ジョニデが「俺はインディアナ州モーズヴィル生まれで、母親は3歳のときに死んで、それ以外の育て方を知らなかった父親に死ぬほど殴られて育った。好きなものは、野球と、映画と、高い服と速い車、ウィスキーと、そして君だ。他になにが知りたい?」と口説く。『パブリック・エネミーズ』より。



by mllegigi | 2016-02-14 17:19 | 映画

LES CHANSONS D'AMOUR

夏と秋の境い目にまた、すてきな映画を観た。主役のルイ・ガレルって? ずっとずっと年上のヴァレリア・ブルーニ・テデスキ(カーラ・ブルーニの姉)と付き合っていたなんて、あまりにもフランス的でありすぎるじゃないか。テデスキ、うらやまし過ぎるじゃないか。いまはイランの若く美しい女優(監督)がパートナーであるらしい。

映画『Les chansons d'amour』はヘッドフォン・ミュージカルという新境地なのだと教えてもらった。歌を歌い出すと、いきなり別世界に飛び立ってしまうハリウッドのミュージカルとは違い、私たちがヘッドフォンをつけて街中を歩いているときと同じ視線、感覚で撮影され、登場人物が現実から離れることはない。そしてこの映画は同じ意味で、まさに『シェルブールの雨傘』へのオマージュなのである。日本では2008年東京ゲイ映画祭のとき、邦題『愛のうた、パリ』として公開された。

映画の中でキアラ・マストロヤンニが妹を想って歌う『AU PARC』は歌詞も美しく、耳に心地よく響く。秋冬に聴くのに、いちばん好きな歌だ。一度アップしたことがあったのですが消してしまったので、ふたたび。


by mllegigi | 2015-10-03 23:11 | 映画

ニューヨークを映画で見よう。

先日見つけた眠らない街ニューヨークへのラブレター
お好きな映画は入っていましたでしょうか。



リストにあった映画(この映像の中に出てくる)の邦題と製作年、監督を調べました。

『ボビー・フィッシャーを探して』1993スティーブン・ゼイリアン
『スティーブ・マーティンのロンリー・ガイ』1998アーサーヒラー
『アパートの鍵貸します』1960ビリーワイルダー
『My Favorite Year 』日本未公開作品。ピーター・オトゥール
『黒いジャガー』1971ゴードンバークス
『フレンチ・コネクション』1971ウィリアム・フリードキン
『セックス・アンド・ザ・シティ』2008マイケル・パトリック・キング
『海の上のピアニスト』1998ジュゼッペ・トルナトーレ
『フォーエバー・フレンズ』1988ゲイリー・マーシャル
『あの頃ペニーレインと』2000キャメロン・クロウ
『アーノルド・シュワルツェネッガーのSF超人ヘラクレス』1970アーサー・アーラン・サイデルマン
『キングコング』1933メリアン・C・クーパー、アーネスト・B・シェードザック
『ティファニーで朝食を』1961ブレーク・エドワーズ
『ワーキングガール』1988マイク・ニコルス
『恋人たちの予感』1989ロブ・ライナー
『 X-MEN:ファースト・ジェネレーション』2011マシュー・ヴォーン
『ダイハード3』1955ジョン・マクティアナン
『七年目の浮気』1955 ビリー・ワイルダー
『グッバイガール』1977ハーバート・ロス
『マペット めざせブロードウェイ』1984フランク・オズ
『フェーム』1980アラン・パーカー
『ドゥ・ザ・ライト・シング』1989スパイク・リー
『シンデレラマン』2005ロン・ハワード
『おかしな二人』1968ジーン・サックス
『星の王子 ニューヨークへ行く』1988ジョン・ランディス
『めぐり逢えたら』1993ノーラ・エフロン
『裸足で散歩』1967ジーン・サックス
『月の輝く夜に』1987ノーマン・ジュイソン
『セレンディピティ~恋人たちのニューヨーク』2001ピーター・チェルソム
『マイレージ・マイライフ』2009ジェイソン・ライトマン
『裏窓』1954アルフレッド・ヒッチコック
『ミュータント・タートルズ−TMNT−』ケヴィン・マンロー
『ブレイブ ワン』2007ニール・ジョーダン
『ブロードウェイと銃弾』1994ウディ・アレン
『マンハッタン』1979 ウディ・アレン
『めぐり逢い』1957レオ・マッケリー
『魔法にかけられて』2007ケヴィン・リマ
『おさるのジョージ』2006マシュー・オキャラハン
『メン・イン・ブラック』1997バリー・ソネンフェルド
『踊る大紐育(ニューヨーク)』1949スタンリー・ドーネン、ジーン・ケリー
『34丁目の奇跡』1994レス・メイフィールド
『ギャング・オブ・ニューヨーク』2002マーティン・スコセッシ
『ファニー・ガール』1968ウィリアム・ワイラー
『スパイダーマン2』2004サム・ライミ
『フィッシャー・キング』1991デリー・ギリアム
『オール・ザット・ジャズ』1979ボブ・フォッシー
『アニー・ホール』1977ウディ・アレン
『ゴッドファーザー』1972フランシス・フォード・コッポラ
『ゴッドファーザー2』
『大逆転』1983ジョン・ランディス
『ゴーストバスターズ』1984アイヴァン・ライトマン
『タクシードライバー』1976マーティン・スコセッシ
『クルーエル・インテンションズ』1999ロジャー・カンブル
『プロデューサーズ』1968メル・ブルックス

そのほかこちらにもニューヨーク関連の映画が600ほどのっていますが、
これでもすべてを網羅するには及びません。
by mllegigi | 2013-01-30 17:20 | 映画

ギター弾きの恋

自分を好きになってくれない人を好きになるのは、
ほんとうに悲しいこと。
ショーン・ペンの「音楽にしか痛みを感じない」という
天才ギタリストぶりときたら。
いいかげんで。
でたらめで。
ちょっとだけ優しいふりをして。
最後にいちばん傷ついたのは、だあれ。

『ギター弾きの恋』を観ると
マザーグースの歌を思い出します。

「おとうさんこにゃ なりたくないよ
 おかあさんこにゃ なりたくないよ
 バイオリンひきの にょうぼになりたい。
 ききたいときに おんがくきくのさ
  きれいなきょくを もうひとつ
  きれいなきょくを もうひとつ
  おねがい あなた ひいてちょうだい
  きれいなきょくを もうひとつ」
(『マザー・グース3』谷川俊太郎訳 講談社文庫)
a0140789_17504439.jpg

by mllegigi | 2011-02-06 18:19 | 映画

バッファロー'66

a0140789_1202619.jpg

刑務所の服役を終えて出て来たヴィンセント・ギャロは
髪は多くて汚いし、
ぱつんぱつんのパンツに、赤いブーツを履いている。
そんなみじめな姿さえ、ファッショナブルに感じられる、
実にハンサムなひとなのである。
おまけに彼はトイレにいきたいのである。
ここでも断られ、あそこもだめ、向こうのカフェもあろうことか閉まっている。
トイレにいきたいけれどいけない、という、
妙な緊迫感から始まるバッファロー'66のタイトルは、
ギャロが生まれた町の名前、生まれた年を示す。

『バッファロー'66』でヴィンセント・ギャロは、
親の自慢の息子でありたいと願う。
『ブロウ』でも麻薬の売人演じるジョニー・デップは
切実に両親の期待に沿う息子でありたいと思っていた。
『エデンの東』のジェームズ・ディーンも
父親に愛されたくて一生懸命であった。
ここにも父と息子の永遠のテーマが隠されている。

愛が足りない男を救うのは、クリスティナ・リッチ。
この映画には無駄な画面も、無駄な言葉もひとつとしてない。
ヴィンセント・ギャロは大変な完璧主義者だと言われているそうだ。

by mllegigi | 2011-01-08 02:05 | 映画

エリック・ロメールに出会ったころ

a0140789_133016.jpg
 
             先日、お弁当やら朝ごはんの用意で、
             キッチンがひっくり返っている朝。
             「ロメールが死んだよ」
             彼がそう言った。
             「ああ、死んだの」
             と答えたきり、会話が途切れてしまったけれど
             ロメールと聞いて、思い起こすことはいっぱいあった。

             ロメールははじめから、おじいさんだったもの。
             何しろ60歳になってから映画を撮り始めたひとだ。
             しかし、素知らぬ顔で、すさまじくエロティックなおじいさんのようだった。

             初めて観た映画は『クレールの膝』。
             うーん、へーんなの。
             変な映画だ。
             女性の膝に執着するそのフェティシズムに
             ちょっと引いた。
             好みとはいえないな。
             そんな感想しか持てなくて、
             いっしょに行ったひとたちをがっかりさせてしまった。

             それから、ずいぶんたって、
             町の小さな映画館がロメールの特集を組んだ。
             毎日通って、相当数を見ることになったのは、
             彼の最新作が『ともだちの恋人』のころのこと。
             1987年あるいは1988年だったかもしれない。
             マ**の、何という通りであったか、
             そのあたりに車を止めると、
             切り取った絵はがきのようによくできた構図で
             ****寺院が見えるところだった。
             買ったばかりの靴が、犬の糞を踏んでしまったのもその通り。
             中年のややくたびれた男女が、静かに深夜の映画館に吸い込まれてゆく。
             深く根付いた大人の文化に触れたのもそこだった。

             ロメールの作品の中で、なじみやすかったのは『満月の夜』。
             当時フランス語を教えてもらっていた18歳の女の子が、
             真冬に真っ白の果物かごをバック代わりに下げて訪ねてきたことがある。
             「まあ、その白いかご、エリック・ロメールの...」と叫んだ私に、
             まさにそれは正解で、彼女は主演のパスカル・オジェ(上の写真)という女優に傾倒しており、
             『満月の夜』がフランスのティーンエイジャーの間で、
             ファッションバイブルになっていると教えてくれた。
             また共演のファブリス・ルキー二が、
             近くのカフェに顔を出したとき、
             幸運にもちょっとおしゃべりができたと興奮気味に語ってくれたこともあった。

             日本に戻ってからは
             『夏物語』『冬物語』など彼の作品を懐かしさとともに観続けた。
             フェティシズムにも慣れるものだ。
             日常生活そのままの等身大のフランスが
             いつも裏切られることなく、そこには描かれていた。

             彼の映画でいちばん好きなのは、今でも『満月の夜』。
             私もパスカル・オジェが好き。
             次に好きなのは『夏物語』ということにしておこう。

             もうこんな軽い映画を撮る監督は出てこないのじゃないか。
             軽くて、なんと美しい、まぶしいような、洒脱な男と女の映画を撮るひとだったのだろう。
             新作が見られないのは、フランスと私の間を結んでいたものも
             だんだん曖昧に消えてしまうようで、とてもさびしい。
             『緑の光線』というのも、いい映画だったなあ。

by mllegigi | 2010-02-18 16:15 | 映画