大統領就任式前夜の抵抗

トランプ大統領就任式前後に多くのデモが予定されています。そうした「抵抗」のひとつに劇場関係者による『ゴーストライト・プロジェクト』があります。これに関心を持ったのは、スティーブン・パスクールさん(ブロードウェイの俳優)の三年越しのファンであり、彼がトランプ化する世界を常態化してはいけないと全力で戦っている姿に共感しているからです。恋人は『ハミルトン』で主演女優だったフィリッパ・ソーさん。アジア系女性だということに親近感を覚えます。小学校で初めて多数決という民主主義の真似事をして以来、私の中で民主主義はどう育ってきたのか。皮肉なことにトランプ氏を大統領に選んでしまったアメリカによって、自ら信じるものを支持するために「抵抗」し続ける力についても、考えさせられています。

ゴーストライト・プロジェクトについて(以下概要)
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大統領就任式前夜1月19日の午後5時半に、劇場関係者はブロードウェイから地方のシアターまで、ゴーストライト・プロジェクトをたち上げるために一堂に会します。

みんなでこれから始まる困難な時代における「光」を作り出すのです。このプロジェクトは、暗くなった劇場に「ゴーストライト」をつけたままにしておくという劇場の伝統にインスパイアされています。劇場関係者はこのプロジェクトを通し、人種、階級、出身国、移民のステイタス、障害のあるなし、年齢、性のアイデンティティや性的志向に関わらず、すべての人が等しくこの国に含まれ、互いに共感を持ち合えるという価値観のために戦い、その価値観を守り抜くための誓約を新たにすることを目的にしています。
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1月19日は、すべてのレベルにおける「不寛容」への大掛かりなレジスタンス(抵抗)の流れの中に位置付けられる集会です。私たちは、今後数年間において光として機能する「勇敢な空間a brave space」を作ることを目指します。今後も警戒を怠らず、自らが信じるものへの支持を続けるための誓約です。
「勇敢な空間a brave space」は以下のような場所のことです。
●人種、階級、宗教、出身国、移民のステイタス、障害のあるなし、年齢、性のアイデンティティや性的志向に関わらず、あなたが安心して、ありのままの自分でいられる場所。
●多様な意見、議論が許されるだけでなく、歓迎される場所。
●熱心に他人の話を聞き、意見を交換することが基本的な価値として認められる場所。
●劇場の壁の外側でも、内側でも、集団的な行動やコミュニティへの従事ができる場所。

1月19日のイベントは、劇場にとってはこれまでの行いの延長でしかありません。なぜなら、私たちは、社会的な正義や公正のために、ずっと前から戦い続けてきた歴史を持っているからです。
1月19日の集団的なアクションは、これから数年の間、ずっと社会的正義を求める戦いにコミットし続けるという意思を象徴しています。
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多様性を許容する社会を維持していくために、寄付や知識のシェアでもいい、できることをしていこうという感じでしょうか。写真はtheghostlightprojectからお借りしています。
田原総一朗さんの「民主主義とは多数決ではなく、自分と異なる意見を認めること、少数意見も尊重することである」という言葉を添えておきます。

by mllegigi | 2017-01-19 03:02 | 好きな場所、もの、ことば、ひと